舩木 倭帆 Shizuho Funaki (日本・広島県在住)
1935年島根県布志名焼窯元の次男として生まれる。「日用雑器としての普段着のガラス」にこだわり続けて作る芸術性の高い作品に、熱狂的なファンも多い。名実ともに、日本を代表する吹きガラス作家である。東京日本橋三越本店での「舩木倭帆吹きガラス展」は今年で26回目。毎年語り継がれるほど大盛況となる。

「明日の自分は今日の自分ではない」
無限の可能性と向き合うモノづくり

 舩木さんは基本的にオーダーを受けてガラスを作るということをしない作家である。そのことについて以前話を聞いたことがある。「この花瓶を2つ。そう注文を受けた時点で、私が私の作品を模倣することを求められることになります。模倣する限り、元の作品を越えることはありえないでしょ」。優しく語るその口調とは裏腹に、作品作りに向う舩木さんの厳しくも凛とした姿勢に強く打たれた。その至言は私の中で生き続け、仕事の上で「失敗のない前例を踏襲してしまいがち」になるとき、自分を踏み止める教えとなった。
 「明日の自分は今日の自分ではありません。生ある限り無限に仕事が待っています」と舩木さんはある本の中で書いておられる。
 この春も、柔らかな日差しの中で見る舩木ガラスの美しさを楽しむ時間を、皆さまとまた、共有できることに感謝したい。   (片岡)

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